初めてママ友のおうちにお呼ばれしちゃった。
手土産をもっていきたいけど、気を付けたほうがいいことってあるのかしら…
そんな風に悩んでいるあなたは手土産の渡し方のマナーをご存じですか?
紙袋から出して渡すのがいい、いや今の時代は紙袋にいれたままでもいいなど様々な意見があって悩ましいですよね。
手土産とは日頃の感謝を伝えたりこれからよろしくといった気持ちを示したりする役割を果たします。
そんな手土産ですが、渡し方を失敗すれば気まずい雰囲気になるどころか、あなたの心遣いが伝わらない可能性まであります。
マナーは相手を不快にさせないもの。きちんと理由を把握しておけばやっていいこと、だめなことまでわかります。
この記事では手土産の渡し方マナーや紙袋の扱い方をご説明します。
手土産の渡し方で紙袋にこだわる理由は相手への思いやり
先ほどもお伝えしましたが、手土産の渡し方マナーで一番にあげられるのが紙袋の扱いです。
もともとの渡し方のマナーでは「紙袋は相手の手元に残さない」というのが基本でした。
手土産は紙袋や風呂敷にいれて持ち運んできたはずです。
その紙袋は持ち運ぶ過程で手土産にかかるほこりや汚れを防いでくれています。
つまり紙袋そのものは汚れているという扱いになるんですね。
そんな紙袋をそのまま相手に渡すのは失礼にあたります。
紙袋を渡さないというマナーには綺麗な手土産だけを相手にわたすという意味があるんです。
一方で、紙袋から出して渡すと渡された相手が受け取りづらかったり持ち運ぶのに不便だという意見もあります。
相手に不便な思いをさせるのよくないから紙袋から渡すのがいい、という主張です。
「相手を不快にさせないこと」がマナーならこの意見も間違っていないようにみえます。
どうするのが正解なの?どうすればいいの?
もしあなたが迷ってしまうなら、手土産を渡す場所によって紙袋にいれるかどうかを考えましょう。
手土産を渡すのが相手の自宅など家の中なら紙袋から出す正式な作法で渡しましょう。
持ち運ぶことがないので紙袋はいらないからです。
また、いっしょに食事に行くときやイベントに参加するなど外で渡すときは紙袋にいれたままの方がいいでしょう。
相手の鞄に手土産が入るのかもわからないので持ち運ぶための紙袋はあった方が便利ですよね。
こんな風に家の中と外で渡し方に違いがでてきますが、どちらも相手への思いやりから成り立っています。
あなたも迷ったときは相手への気遣いを判断基準にしてみてくださいね。
手土産の渡し方は家と外、部屋の種類によって違う
紙袋の扱い方がだけでなく、手土産の渡し方そのものも家にいるときと外にいるときで少し変わってきます。
さらには部屋の種類によって細かい作法が変わってしまうんです。
お友達だからといって知らずに失礼なことをしてしまっていたら嫌ですよね。
そうならないためにも、具体的な渡し方についていっしょに確認していきましょう。
お呼ばれした先が洋室だったとき
最初にお話しするのは一般的な洋室だったときの場合です。
テーブルに椅子がある部屋に案内されたと考えてください。
お部屋に案内されたら椅子に座る前に「お招きいただきありがとうございます」「素敵なお部屋ですね!」といった挨拶をしますよね。
そのあと、椅子に座る前が手土産を渡すタイミングです。
なぜかというと手土産を渡すときに相手に手渡すために立ち歩くことになるからです。
また、手土産をきっかけに軽く話をしてから本題にはいるといったアイスブレイクの役割もあります。
まずは紙袋や風呂敷から手土産をだします。さらに見苦しくないように紙袋や風呂敷をたたみます。
といっても片手に手土産を持ったままでは難しいと思うので椅子の上や足元にそっと置いておいても平気です。
ただしぐちゃぐちゃにしてしまっては見た目にもあまりいい気分にはならないので気を付けましょう。
ここでさらっと手土産に不備や汚れがないか確認しておきます。
そして手土産の正面を相手に向けて両手で差し出します。片手は底を支えるようにするとより丁寧に見えますよ。
「お気に召すと嬉しいのですが…」といった気の利いた一言が言えれば完璧です!
あとは先ほどよけた紙袋、風呂敷をきれいにたたんでしまいましょう。
この紙袋や風呂敷は自分で持ち帰りますが、派手に音をたてたりぐちゃぐちゃにしてしまうのはよくありません。
急に荒っぽい行動を見せられた相手もびっくりしてしまいます。
実際、私は緊張のしすぎでがさごそと音を立ててしまい、同行者にたしなめられたことがあります。
そのときの相手は笑ってくださいましたが、相手のことを思えばよくないことですよね。
ぜひあなたはそんな失敗をせず、最後までスマートにこなしてください。
お呼ばれした先が和室だったとき
案内された先が和室のときでも基本的な流れは洋室のときと同じです。
ただ、和室の場合はさらに細かい作法が存在します。
部屋に案内されたら敷居や畳のへりを踏まないように室内へ入ります。
座布団も直接踏まず、膝から座りますが、この座布団に座る前が手土産のタイミングです。
紙袋や風呂敷から手土産をとりだし、紙袋などを手早くたたみます。
この場合、手土産は自分の目の前の床においてしまって大丈夫です。
紙袋などの処理が終わったら手土産を一度自分の向きにおきます。
本体や包装に粗相(そそう)がないか確認しましょう。もししわなどを見つけたらささっと伸ばしてくださいね。
問題がなければ手土産を時計回りに90度回転させ、さらに90度回転させ正面を相手に向けます。
あとは両手で相手に差し出すだけです。ここでも素敵な一言が添えられるとなおいいですね。
和室は決まり事が多いですが、手順さえ守ればとても礼儀正しくみえます。
和室の作法に不慣れでも「和室は不慣れすので緊張しています」などあえて話題にするという手もあります。
あなたがきちんと学んできたと伝わればぎこちなくとも「こちらに合わせるために努力してくれたんだな」と好意的に見てもらえますよ。
外で手土産を渡す場合
レストランへ食事へいったり、イベントにいっしょに参加したり、外で手土産を渡す場面も多々あるかと思います。
そういった外で会うときには手土産を渡すのは用事が終わったあと、別れる直前のタイミングがおすすめです。
手土産を先に渡してしまう扱いに気を配らなければならないし、なにより荷物になってしまいます。
なので渡された相手が不自由しないように最後に渡すというわけです。
また、相手の荷物次第では紙袋ごと渡すのが推奨(すいしょう)されています。
片手を持ち手の付け根に、もう片手を紙袋の底に添えて差し出します。相手に受け取りやすくするためです。
このとき「紙袋のまま失礼します」と伝えるとマナーをわかってるけどあえてこのまま渡していますよ、という意味になります。ぜひ付け加えたい一言ですね。
ちなみに明らかに荷物がまとめられると見てわかるときは紙袋から出して渡す方が親切です。
このように、外での手土産の渡し方はさりげない気配りが重要になってきます。
外で渡すときは紙袋を2枚用意するって聞いたことがあるけど違うの?
これは持ち運びに使ったのとは別の紙袋に入れて渡すことによって綺麗な状態かつ扱いやすくするという発想からうまれたものです。
こういったマナーが使われていたこともあったのですが、現代では「大げさすぎる」とこの方法を好む人は少ないようです。
また、使っている紙袋が綺麗なのかどうかは傍目(はため)に判断がつかないため「紙袋のまま失礼します」といった一言はどちらにせよ必要です。
紙袋ごと別の鞄(かばん)にいれて持ち歩き、渡す直前にだすことで紙袋ごと綺麗を保つという場合でも同じです。
気配りの一言はどんなときでも忘れないようにしたいですね。
渡し方のほかに気を付けたいこと
気を付けたいことの1つ目は紙袋の扱いです。先ほども言ったように、基本的には手土産を入れていた紙袋は自分で持ち帰ります。
ですが親しい相手の場合は相手方で処分をお願いすることもあります。
また、素敵なデザインの紙袋や誰もが知っているブランドの紙袋は再利用することもありますよね。
こういった相手の役に立つ場合は置いていっても構いません。
どちらの場合も綺麗にたたんでから「こちらの袋も処分していただいてもよろしいでしょうか」とお願いしましょう。
渡し方の例外ってあるかしら?
そう、何事にも例外はつきものです。代表的な例外は2つあります。
家にあがらず話をするときや手土産に先に対処しなければならないようなときは玄関先で手土産を渡します。
対処が必要な手土産とはアイスクリームのような冷凍・冷蔵食品、生花のような生もの、鉢植えのような部屋に持ち込むと部屋を汚してしまうようなもののことです。
「冷凍品ですので溶けてしまわないうちにお渡しします」「生花ですのでぜひお部屋に飾ってください」「鉢植えですので土がこぼれないようにお気をつけください」など一言を添えましょう。
手土産の内容と注意点が伝わるようにします。せっかくの手土産をダメにしてしまわないようにする配慮の一言です。
たとえば持参したアイスクリームがとけてしまったらお互い悲しくなってしまうので忘れず伝えましょう。
手土産の渡し方において最大の例外は謝罪に訪れたときです。
今回は当てはまらないかもしれませんが、知っておいた方がいいことなのでお知らせしておきますね。
例えば子供が友達と喧嘩して怪我をさせてしまったとします。
怪我をさせてしまった友達の家に謝罪にいくときに、お詫びの菓子折りなどを持参しますよね。
この場合の手土産は必ず相手に謝罪を受け入れてもらったたあとに渡します。
本題に入る前、つまり謝罪をする前に渡すと「許せって意味?」と相手を怒らせてしまいます。
謝罪の手土産はお詫びの気持ちであって、許しを強制するものではありません。
先に渡してしまうとかえって話がややこしくなってしまいます。
もしこんな事態になってしまったら手土産を渡すタイミングには気を付けましょう。
手土産の渡し方にでてくる気の利いた一言の考え方
さて、ここまでもたびたび出てきましたが、手土産の渡し方にでてくる「気の利いた言葉」「さりげない一言」とはなんなのでしょうか?
急にそんなことを言われてもなかなか難しいですよね。
「手土産です!」と渡すわけにもいかず、かといってオリジナリティ溢れる気の利いた一言というのもなかなか思いつきません。
そんなあなたのために、手土産に添えられがちな言葉をまとめてみました。
手土産の渡し方マナーで使われている言葉は大き5パターンに分けられます。
- 「お口に合うといいのですが」
- 「お気に召すと嬉しいのですが」
- 「評判のお菓子と聞きましたので」
- 「心ばかりの品ですが」
- 「〇〇がお好きだと伺ったので」
相手に喜んでもらおうという気持ちはどの言葉にも共通していますね。
けれど控えめで、さりげない言葉が主流になっています。
これらの言葉にあなたの思いを組み合わせればオリジナルの言葉ができてしまうんです。
手土産を用意するときに「どうしてその商品を選んだか」という理由があるはずです。
その理由に込められた相手を思う気持ちを言葉にするんです。
「チョコレートがお好きだと伺ったのでおすすめのチョコ菓子をお持ちしました。よろしければお召し上がりください」といった感じです。
渡し方を気にするあまり、押しつけがましくならないようにだけ注意しましょう。
定番の「つまらないものですが…」は使わない方がいい
「つまらないものですが…」と手土産を差し出すイメージがありませんか?
実は、この定番の言葉は最近では避けられているんです。
そもそもこのセリフは武士言葉で、「誠意をもって自分なりに選びましたが、素晴らしいあなたの前ではつまらないものに感じてしまいます」という意味でした。
ですが今ではこの真意はなかなか伝わらず、それどころか「つまらないものを渡すのか」「謙遜しすぎ」と様々な受け取られ方をするようになりました。
冗談が通じる間柄ならノリやネタとして笑い話にできるのですが、そこまで親しくない相手には避けたほうが無難です。
ネガティブにとらえられる可能性のある「つまらないもの」はやめて、ポジティブな言葉を使って気持ちを素直に伝えることをおすすめします。
まとめ
- 手土産は挨拶の後、座る前に渡す
- 紙袋からは出して渡す
- 渡すときは手土産を相手の方に向ける
- さりげない一言を添えて渡す
- 紙袋は丁寧に扱い、自分で持って帰る
- 相手への思いやりで渡し方マナーを判断する
この記事では手土産の渡し方の基本から紙袋の扱い方までお伝えしました。
渡し方の基本をおさえておけば、お友達だけでなく、義実家に挨拶に行くときなどにも使えます。
手土産にはあなたの素敵な心遣いが詰まっているはずです。
ぜひ手土産をきっかけに楽しい時間を過ごしてくださいね。
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