出雲大社の大しめ縄の場所や知っているとより楽しめる知られざる意味

お役立ち情報

島根県にある出雲大社は、日本でもっとも有名な寺社仏閣のひとつとして知られています。特に印象的なのが、大しめ縄です。

私も一度だけ、出雲大社に参拝したのですが大しめ縄の大きさに圧倒されました。

テレビや雑誌で見るだけでも、大しめ縄はとてつもなく大きいのだろうなとわかると思いますが、実際に自分の目で見ると、やはり迫力(はくりょく)が違います。

そんな圧倒的存在の大しめ縄なら、出雲大社に行けばすぐに場所は分かると思いますよね。

実は、出雲大社の大しめ縄は分かりにくい場所にあるんです。

大きいはずの大しめ縄が見つからず友人とキョロキョロと探した思い出があります(笑)

今回は、意外と分かりにくい出雲大社の大しめ縄の場所と、知っているともっと参拝が楽しめる、知られざる意味などご紹介します。

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出雲大社の大しめ縄の場所は本殿ではなく、神楽殿

出雲大社の大しめ縄が飾られている場所は、「神楽殿」(かぐらでん)です。

「御本殿」(ごほんでん)に飾られていると思いますが、全く別の場所にあるので分かりにくくなっています。

多くの人は正面の鳥居(とりい)をくぐって参拝に向かいます。

参道に沿って分かりやすい、且(か)つ人がたくさん集まっている拝殿(はいでん)や御本殿に最初に向かうので、必然と「あそこにあの有名な大しめ縄がある!」と思い込んでしまうのです。

大しめ縄の場所が分かりにくいもうひとつの理由は、御本殿の手前にある「拝殿」(はいでん)にもしめ縄が飾られているからです。

拝殿に飾られているしめ縄も、大きいのは大きいのですが「大きいけど、期待してたほどじゃないな。これ本当にあの大しめ縄であってる…?」と半信半疑になります。

人によっては出雲大社の拝殿のみ参拝し、他の建物は見ずに帰ってしまうということもあるでしょう。

出雲大社を散策しない限り、目的であるはずの大しめ縄が飾られている場所を見つけることは難しいです。

せっかく参拝に訪れたのに、大しめ縄を見ずに帰るなんてもったいないですよね。

私は大しめ縄を見ずに、危うく帰るところでした…。

「大しめ縄を見忘れた!」「大しめ縄だと思ってたけど、拝殿のしめ縄だった。」という悲しいことが起きないように、出雲大社の大しめ縄が飾られている場所をお伝えします。

神楽殿の場所

大しめ縄が飾られている神楽殿の場所は、拝殿や御本殿を正面に見て左側にあります。

拝殿や御本殿から神楽殿への行き方を簡単にご説明します。

引用: しまね観光ナビ
神楽殿への行き方

①拝殿・御本殿を正面に見て左方面に進む

②出入り口の門があるので、道路に出る

③川を挟んだ向かい側に神楽殿があるので、橋を渡る

④大きな建物が神楽殿

拝殿や御本殿がある敷地の左側、川を渡ったところにあると覚えておけばOKです!

多くの寺社仏閣では同じ敷地内にほとんどの建物が建てられているので、まさか道路を渡るなんて思いませんよね。

大しめ縄が飾られているだけあって、神楽殿もとても大きな建物なので分かりやすいと思います。

大しめ縄が目に入った瞬間、あまりの大きさに圧倒されました。

あまりの大きさ故(ゆえ)なのか、神楽殿には厳かな雰囲気が漂っていて非日常感を味わえます。

写真を撮るのも一苦労です。大しめ縄の全体を写真に収めるために引きで撮ろうとしますが、後ろに下がっても下がってもなかなか収まらない(笑)

神楽神殿に大しめ縄が飾られている理由

しめ縄には不浄なものを入れないようにする「結界」の役割があります。

出雲大社の御祭神(ごさいじん)である、大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)は御本殿と神楽殿の両方に祀られています。

大国主大神の強い力が外(人間界)へ、出てこないようにするため、結界として御本殿と神楽殿にしめ縄が飾られています。

出雲大社の大しめ縄の意味や役割

そもそも出雲大社の大しめ縄は、どれほど大きいのか、役割や意味についてご紹介します。

まずは、神楽殿にある大しめ縄がどれほど大きなものか分かりやすくするために、拝殿のしめ縄の長さと重さを比較してみましょう。

神楽殿の大しめ縄:長さ13.6m 重さ5.2t

拝殿のしめ縄:長さ6.5m 重さ1t

どちらも大きいことに変わりはないですが、やはり神楽殿に飾られている大しめ縄の方が圧倒的に大きいことが分かります。

出雲大社のしめ縄は逆向き

一般的なしめ縄と出雲大社のしめ縄には、大きな違いがあります。

それは出雲大社のしめ縄は逆向きで作られているということです。

一般的なしめ縄は、作り始めの「綯いはじめ(ないはじめ)」が太く、作り終わりの方を「綯い終わり(ないおわり)」が細くなるように作られています。

一般的なしめ縄:正面から見て、向かって右側が太く、左側は細い。

出雲大社のしめ縄:正面から見て、向かって右側が細く、左側は太い。

しめ縄が逆向きで作られている意味は、神道の考え方に関係しています。

神社神道では、神様に向かって右側を上位、左側を下位と考えられており、一般的なしめ縄は綯いはじめが右側、綯い終わりが左側です。

しかし、出雲大社では右側を下位、左側を上位と考えられています。

この考え方の違いは、御本殿の御神体(客座五神)が祀られている位置に関係しているようです。

客座五神

天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)

高御産巣立日神(たかみむすびのかみ)

神産巣立日神(かみむすびのかみ)

宇麻志阿斯訶備比古遅神(うましあしかびひこぢのかみ)

天之常立神(あめのとこたちのかみ)


一般的には御本殿の上位の右側に祀られているはずですが、出雲大社では客座五神が左側に祀られているのです。

そのため、出雲大社では左側が上位と考えられています。

したがって、しめ縄も左側が上位とされ作られているんですね。

しめ縄の結界

神楽神殿に、大しめ縄が飾られている理由でも少し説明しましたが、しめ縄には結界の役割があります。

もう少し分かりやすく説明すると、しめ縄は神聖な領域(神社)と人間界を分け、神聖な領域(神社)を守る目的で飾られているということですね。

しかし、出雲大社の大しめ縄は全く別の目的で飾られています。

その目的とは、神楽殿に怨霊になった大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)の力が外(人間界)に出ないようにするということです。

いきなり、怨霊の話!?と驚いてしまいますよね。

神話では、大国主大神は出雲に住んでいました。

そこに突然現れた天照大御神(あまてらすおおみかみ)に、出雲を奪われてしまったのです。

出雲を奪われてしまったため、大国主大神は亡くなったのち怨霊になったと言われています。

大国主大神はとても強い力の持ち主なので、力を封じ込めるのも大変です。

力の大きさに伴って、出雲大社の神楽殿のしめ縄は大きく作る必要があったのです。

出雲大社のしめ縄の大きさには、私たち(人間界)を守るという素晴らしい意味が隠されていました。

こんなにも大きなしめ縄(結界)に守られていると思うと、安心ですね!

しめ縄の意味や役割、神話について知ると今までと違った目線で参拝ができるかもしれません。

出雲大社の大しめ縄に向けてお賽銭!?

出雲大社の大しめ縄に向けてお賽銭を投げて、刺さると縁起がいい・運がいいという噂があります。

これは全くの嘘なので、絶対にやらないようにしましょう。

お賽銭であれど、物を投げつけるのは罰当たりになります。

そもそもしめ縄に向けてお賽銭を投げるってどういうこと?と疑問に思いますよね。

出雲大社の大しめ縄には、飾りとして円錐形の「しめの子」が取り付けられます。

たとえると、真っ平らな筆先に向けて下からお賽銭を投げて刺さるかどうかということです。

しめの子に刺さっていたお賽銭が突然落ちてくるという可能性もあります。

私が出雲大社のに参拝した際も、残念ながら大しめ縄に向かってお賽銭を投げている方がいました。

投げることに夢中で、周囲の人にぶつかりそうだったのでとても危なかったです。

池や噴水などに小銭が入ってると、なぜだか投げたくなる衝動に駆(か)られますよね。

私もついつい投げたくなるので気持ちは分かりますが、お賽銭はお賽銭箱に入れて、正しく参拝してくださいね。

出雲大社で参拝を済ませたら、御朱印をいただきたいですよね。

大切な御朱印帳を粗末にしない保管の仕方を知りたくありませんか?

まとめ

  • 出雲大社には拝殿と神楽殿の2つの場所にしめ縄がある。
  • 出雲大社の有名な大しめ縄が飾られている場所は、神楽殿。
  • 神楽殿は拝殿や御本殿から少し離れた場所にあるので、分かりにくい。
  • 出雲大社の大しめ縄は、他のしめ縄とは違った目的で飾られている。
  • 大しめ縄に向けてお賽銭を投げない。

出雲大社の大しめ縄やしめ縄は、一般的なしめ縄と違う意味や役割があります。

成り立ちや背景などを知ったうえで、参拝すると思わぬ発見ができそうですね!

出雲大社を参拝する機会があれば、ぜひ参考にしてください。

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