新米が出回る季節になると、今年はどの新米が美味しいのかなと選ぶのが楽しみですよね。
美味しそうな新米を買えたし、今日からさっそく新米を炊いて食べよう!と思ったときに起きる悩ましい問題はありませんか?
それは、まだストックがある古米をどうするのか問題です。
さっそく新米を食べたいところですが、先に新米ばかり食べていたら古米がさらに古くなり美味しく食べられなくなるのでは?と心配になってしまいますよね。
そこで今回は、新米はもちろんのこと古米の美味しい食べ方についてご紹介します。
食べ方にひと手間加えるだけで、古米を美味しく食べられるなら嬉しいですよね!
食べ方以外にも古米と新米の違いなどもご紹介するので、そもそも違いが分からない!という方にも必見です。
古米と新米の美味しい食べ方のポイント
古米であっても、新米であっても、お米の美味しい食べ方の基本的ポイントとなるのが、お米の炊き方です。
私は古米も新米も炊き方は同じだと思っていましたが、水分量などの違いがあります。
以前、近所に住む親戚(しんせき)が良い新米が手に入ったからと、新米で握ったおにぎりを持ってきてくれたことがありました。
その時ちょうど炊きあがった古米もあったので、古米と新米の食べ比べをしたのですが見た目も、味もやはり新米の方が美味しいと断言できるほどの差があったのです。
古米はなにも工夫せずに炊いたので、余計はっきりと差が出てしまったのだと思います。
これからご紹介するポイントを押さえて、新米、古米を美味しく食べましょう。
古米の炊き方
古米の炊き方の手順とポイントをご紹介します。
①1回目の米研(と)ぎ
古米の入ったボウルに水を入れ、軽くかき混ぜたらすぐ水を捨てる。
1回目に水を入れたとき、ボウルの水が真っ白に濁るのは「糖」の影響です。
糖をお米に吸収させないために、すぐに1回目の水は捨ててくださいね。
吸収してしまうと、糖の匂いが強いお米に炊きあがってしまいます。
②2回目の米研ぎ
再度新しい水を入れ、軽く古米を研いで水を捨てる工程を3回繰り返す。
ここでのポイントは、お米を研ぐ力加減です。古米は乾燥しているので、強くお米を研ぎすぎてしまうと割れる原因になります。
③水に浸ける時間は季節によって変える
夏:30分、冬:2時間、春秋:30分~1時間ほど。
④炊くときの水分量は多め
古米は乾燥していて水分量が少ないので、多めに水を入れます。
おすすめの方法は、規定量の水+氷を入れることです。
氷の個数は、1合につき1個なので炊く量によって調整してくださいね。
氷を入れることによって水温が下がるので、沸騰するまでに時間がかかります。
沸騰までに時間がかかればかかるほど、お米に甘みが出ますよ。
⑤炊きあがったら
炊きあがってもすぐに炊飯器の蓋(ふた)を開けないようにしましょう。
10~15分ほど蒸らすとさらに美味しく仕上がります。
炊飯するときに規定量の水+氷を入れるのはお手軽ですね!
新米の炊き方
基本的には古米の流れと同じですが、ところどころ新米ならではのポイントがあるのでご紹介します。
①1回目の米研ぎ
古米と同様に、1回目の真っ白に濁った水はすぐに捨ててください。
②2回目の米研ぎ
3~4回軽くかき混ぜ水洗いし、最後にすすいでください。
③水に浸ける時間は好みの食感によって変える
好みのお米の食感によって水に浸ける時間が異なります。
粘りが少なく、やや固めの食感が好み→30分ほど。
粘り気があり、しっとりとした食感が好み→30分~2時間ほど。
④炊くときの水分量は少なめに
新米は古米と違って乾燥していないので、規定量よりやや少なめの水を入れるようにしてください。
規定量の炊飯器のメモリから1~2mm下あたりが目安です。
⑤炊きあがったら
炊きあがったら蒸らさずに、空気を入れるようにほぐして完成です。
私はしっとりとした食感が好きなので、30分~2時間水に浸けています。
新米は、古米と真逆で水を少なめに入れるだけですね。
古米、新米の美味しい食べ方の方法のひとつとして炊飯器でのお米の炊き方をご紹介しました。
古米も新米も水に浸す時間や、水分量が美味しい食べ方のポイントです。
お金もかからず、ちょっとしたひと手間で美味しくなるのは嬉しいですね。
古米を新米のように美味しくするには調味料を混ぜる
古米と新米を美味しく食べるために、それぞれの基本的な炊き方をご紹介しました。
ご紹介した炊き方でも十分に美味しいお米になるのですが、今回は古米を新米のように美味しくする方法をご紹介します。
その方法とは古米に調味料を混ぜるというものです。
「ふっくらとした炊きあがり」、「モチモチとした炊きあがり」、「ツヤツヤとした炊きあがり」、「うま味・甘みが出る炊きあがり」の炊きあがり種類別に混ぜるものを分けました。
ふっくらとした炊きあがり
モチモチとした炊きあがり
ツヤツヤとした炊きあがり
うま味・甘みが出る炊きあがり
ご家庭にある調味料を古米に混ぜるだけなので、とっても簡単ですよね。
私はふっくらとした炊きあがりが好きなので、お酒とエキストラバージンオリーブオイルのどちらかをよく古米に混ぜています。
週に何回かはお弁当を作るので、お米が固くなりにくいという「にがり」を使って次回は古米を炊いてみようといます。
好みの調味料を選んで、古米を新米のように美味しくしましょう!
古米と新米の違いと特徴を活かしたおすすめ料理
ここまで古米と新米を美味しく食べるための炊き方、古米を新米のように美味しくする方法をご紹介していました。
しかし、古米・新米の明確な違い、見分け方など意外と知らないこともあります。
私は古米=古いお米、新米=今シーズン獲れたばかりのお米とざっくりとした認識を持っていました。
お米はほぼ毎日食べるものなので、正しい知識を知っておきたいですよね。
古米とは
収穫されてから1年以上経過したお米を古米としています。
米穀年度(べいこくねんど)では、11月1日~翌年の10月31日の1年間で区切られています。
1年経つと「古米」、2年経つと「古古米」、3年経つと「古古古米」と呼ばれ、どんどん「古」が増えていきます。
※米穀年度:お米の収穫時期をもとにして設定した年度。
新米とは
米穀年度でみると、例えば2022年の新米は2021年11月1日~2022年10月31日の1年間で収穫されたお米。
上記以外に新米として認められる基準があります。
それは、お米を収穫した年の12月31日までに袋詰めされた玄米や白米(JAS法)です。
なぜ米穀年度と違いがあるのかというと、昔はお米の収穫時期が11月頃に行われていました。
しかし、気候変動の影響で収穫時期が早まったので、お米を収穫した年の12月31日までという基準を設けました。
古米と新米の違い
古米と新米では収穫時期が違うということは分かりましたが、そのほかの違いとして2つあります。
①臭い
長期間保管していると、お米は酸化してしまいます。
酸化の影響で「古米臭」という古米ならではの臭いがします。
②食感
古米は乾燥していて水分量が新米に比べ少ないので、ご紹介したようなひと手間を加えずに炊くとパサパサとしていて固い食感になります。
新米と古米を見分ける方法
スーパーなど店頭に並んでいるお米を新米か古米か見分ける方法は、米袋の表記チェックです。
「産年」という項目があるので、いつ収穫されたものかここで確認しましょう。
しかし、ブレンド米などは「産年」の表示義務がないので米袋で見分けがつかないものもあります。
他には、米袋に「新米」シールが貼られている場合がありますので一目瞭然ですね。
その他の見分け方としては…
①白い粉がつくかどうか
米袋に手を入れ、白い粉がつくかどうかチェックしてください。
お米は時間が経ち劣化すると白い粉が付くので、粉がついたら古米です。
②触った時の感覚
新米は水分量が多いため米粒が手につきやすいが、古米は乾燥しているためパラパラとしていて手につきにくい。
③米粒の割れ方
新米は水分量が多いのでキレイに割れにくいが、古米は乾燥しているのでキレイにパキッと割れやすい。
古米の方が美味しい!?おすすめ料理
水分量が多く、古米臭もない新米の方が食べたくなりますよね。
しかし、実は古米の方が美味しく作れる料理があります。
早く消費したい古米がある場合は、ぜひこちらの料理で古米を美味しくして食べてくださいね。
ピラフ・チャーハン:古米は固めなので、パラパラにした方が美味しいピラフやチャーハン向き。
炊き込みご飯:色々な具材や調味料で味付けするので古米臭が気にならなくなる。
リゾット:こちらも味付けが強く、じっくり火にかけるので臭いもパサパサとした食感も気になりにくい。
新米は炊いてそのまま白いご飯で、古米は古米を活かせる料理で使うなど、それぞれの良さを活かしたいですね。
まとめ
- 古米と新米の違いは収穫時期、臭い、食感
- 古米と新米の炊き方は違う
- 美味しい食べ方として重要なポイントは水分量と水に浸ける時間
- 古米の美味しい食べ方は、好みに合った調味料を混ぜること
- 新米より、古米を使った方が美味しくなる料理がある
古米と新米の食べ方の違いや美味しく食べられる方法をお伝えいたしました。
新米の方が人気ですが、ひと手間加えれば古米でも十分に美味しく食べられます。
古米の美味しい食べ方、ぜひ参考にしてくださいね。
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