あなたは毎日の生活の中でメモをとっていますか?
たとえば何かを教わったとき、たとえば情報をまとめるとき、たとえば誰かに伝言を残すとき…
メモが必要とされる場面は結構あるのではないでしょうか。
こういったメモをとるとき、スマホやパソコンを使うと手間なく素早く残せてとても便利ですよね。
ですが実は、スマホなどのアプリを使わないで手書きでメモをとる、と様々な効果が見込めるんです。
手書きでメモをとるだけでメリットがたくさんあるとするなら、試してみないともったいないですよね!
この記事では手書きでメモをとることのメリットやデメリット、どんな場合に効果があるのかなどをお伝えします。
これを知って、賢く効果的に手書きメモを活用していきましょう!
メモを手書きでとった場合の効果やメリット
私は学生時代からたくさんメモをとってきました。
今でもいろんな状況や媒体でメモを活用しています。
実用性はもちろん、メモを残すという行為そのものが好きなんです。
そんな私の悩みは字が汚いということでした。そのため手書きのメモからは早い段階で遠ざかっていました。
ですがメモを手書きでとった場合にしか発揮されない効果があると知って、考えを改めました。その効果とは次の3つです。
- 書いた内容が記憶に定着しやすい。
- 頭の中が整理される。
- 脳の活性化につながる。
ただ手書きにするだけでこんなに効果があるなんてすごいですよね。
3つの効果について、詳しく確認していきましょう。
書いた内容が記憶に定着しやすい
パソコンやスマホで入力すると、手で書くよりも速くたくさんメモを残すことができます。
とくに、気になる情報をコピー&ペーストすれば速さ・量に関しては右に出るものはありません。
しかしこの状態だと、情報が自分の中を素通りしていって記憶として定着しづらいんです。
手書きだと確かに時間はかかります。それは手を動かすからだけでなく、書くべき情報を自分の中で取捨選択する必要があるからです。
そうすると情報を一度自分の中で処理し、理解することになります。
だからメモを手書きすると書いたことが記憶に残りやすいんですね。
そのうえメモの内容を視覚で認識することができます。
「あれはこの辺にこんな感じで書いたなぁ」とか、文字の形も含めて視認することになるのでより一層覚えておきやすくなります。
メモを書くだけでなく、覚えておいた方がいいときは手書きを試してみてください。
頭の中が整理される
スマホやパソコンでメモを取る場合、使うアプリやソフトによって書き方が決まっています。
もちろん多少の変更はできますが、余分な手間がかかるうえに完全にあなたの自由とはいきません。
手書きだと書く場所や書き方、イラストを描くかどうかまで全部自分で決めることができます。
自由に書けるというのは面白くもあり、難しくもあり、ちょっと手が出しづらいかもしれません。
でも難しく考えなくて大丈夫、なんとなく書き始めていいんです。
頭の中に浮かんでいることをどう表現したかで、あなたがその内容をどう受け取っているかがわかります。
書かれた内容を受け取って、さらにどう感じたかを書いていけばだんだんと思考が整理されていくんです。
しかも手書きの場合はメモ全体を見ることが簡単なので、考えていること・考えるべきことをまとめて把握することができます。
考えをまとめたいときや悩んでいるときには、あえて無地の紙に手書きで書きだしてみるといいアイデアが思い浮かぶかもしれませんよ!
脳の活性化につながる
脳の活性化とはなんでしょうか。あんまり聞かない言葉かもしれませんね。
ここでは脳の活性化とは「脳が多くの刺激を受け、多くの部位が働いている状態になる」ことを指します。
スマホやパソコンでメモを取るとき、文字を入力したりマウスを動かしたりと一定の動作を繰り返すことになります。
身体の末端である指先で、決まった動きを繰り返すだけでは脳は働かないんです。
手書きでメモを取る場合、まずなにを書くべきか考えますよね。これは記憶を受け持つ海馬という部位が刺激されます。
さらに書くべき内容をどう表現するか、ということを構成する必要があります。これには前頭葉という場所を使います。
さらに手書きということは自分で文字を書くということ。手先の細かい作業は運動神経だけでなく集中力も必要です。
漢字を思い出したり、文字のバランスを考えたり、どこを強調するのか、アイコンを使うのか、など手書きの場合は無意識にいろんなことを考えているものなのです。
さらに書いた内容から過去の経験を関連付けることで、脳にとってクリエイティブな活動になってしまうんです。
これらは殆ど無意識にやっていること。私たちはただ手書きでメモを取るだけでいいとなれば試してみる価値はありますよね。
脳は無意識のうちにいろいろと刺激を受け、働いてくれていたんですね。
その他の手書きメモのメリット
レイアウトも色も自由に書けちゃう!
縦書きでも横書きでも、文字の大きさも色も形も、下線を引いたり囲んだり、イラストやシールを添えたり、メモの内容は全部自由です。
もちろん全部自由だとメモをとるのに時間がかかっちゃいますよね。
私は最低限の書き方を決めていて、あとは使う状況にあわせて要素を足すことで負担を減らしています。
たとえば誰かに渡す伝言メモのときは箇条書きで、内容によって添えるシールを変える、といった感じです。
毎回同じイラストを添えるといった個性の出し方も相手によっては喜ばれたりします。
私は字が汚いのが悩みでしたが、このささやかな手間を褒めてもらえて以来伝言メモを渡すのが億劫じゃなくなりました。
全体を見渡しやすくて便利!
たとえば1枚のメモに1日の予定を書きだすとします。
そうすると時系列順で何があるのか、どんな用意をすればいいのか、などぱっと見るだけでわかりやすくなります。
さらに大事な部分や忘れてはいけないところにはラインマーカーを引いたり文字を大きくしたりすれば、さっと見てその部分だけ確認することも簡単にできます。
スクロールをせずとも全体を把握(はあく)できるのは手書きメモならではのメリットですね。
手書きメモは心がこもっていると受け取られやすい。
手書きだと書いた人の気持ちが伝わるから大事な内容は手書きで送ろう。
あなたもそんな説を聞いたことがあるのではないでしょうか。
受け取り側には賛否両論あるかもしれませんが、私の経験上「手書きだと心がこもっている」と考える人は多いです。
とくに年配の方にお礼の文章を用意するときは、手書きだと褒められます。
スマホなどでメッセージを送信するより手書きの方が明らかに手間がかかっている、というのは誰にでもわかること。
むしろまわりが電子化してる今だからこそ、手書きのメッセージで差がつけられるというわけなんですね。
ここぞという場面があったらぜひあなたも試してみてください。
メモを手書きでとるとできないことやデメリットもある
手書きメモには様々な効果があります。ですが、できないことやスマホ・パソコンのメモアプリに負けていることも確かにあるんです。
ここではその4つのデメリットについてお伝えしていきます。
- 検索ができない。
- 並べ替えができない。
- 誰かに共有しようとすると手間がかかる。
- 長期の保存には向いていない。
検索ができない。
当たり前の話ですが、手書きメモには検索機能が付いていません。
後から「あのときなんて書いたっけ?」「あの話をしてたのはどこだったっけ?」と疑問を感じてもすぐにはわからないんです。
メモをひとつひとつ確認しなければならず、人力で進めれば見落としやミスもでてきてしまいます。
振り返って思い出として楽しむ分にはいいのですが、急な用事で情報を探そうとするとどうしても難しいことが多いです。
手書きメモには索引などもないので、何度も確認しなければならないような情報をため込むには手書きメモは向いてないといえます。
もし手書きの情報をため込みたいなら、メモとは別にきちんとまとめ、ルールや順序を明確にするのをおすすめします。
並べ替えができない。
手書きメモでは中に書いてある情報を並べ替えることはできません。
一冊のノートにメモをまとめていたとして、このページより前にこの話をいれたい!と思っても空きスペースがなければ難しいんです。
一応の解決策として、ふせんを使ってメモを残すという手があります。
ふせん1枚につきメモを1つ残し、それをノートに並べて貼って管理するという方法です。
これは演劇の台本や小説などのプロットを考えるときに使われる手法で、状況に応じてふせんを貼り変えて内容を調整するとのこと。
ですが実生活のメモで使うには手間がかかる割にあまり効果を発揮することはありません。
せっかく書いたふせんを失くすという致命的なミスが発生することも考えられます。
メモはできるだけ1枚・1ページにおさめ、並べ変えずに済ませる方がよさそうです。
誰かに共有しようとすると手間がかかる。
メモの内容を誰かに渡したい、でも自分の手元にも残しておきたい…
スマホやパソコンからなら共有用のリンクをシェアするだけですみますが、手書きだとそうはいきません。
コピーをして渡すようなメモのサイズでなかったり、書き写すと手間がかかったり、なにより移し間違える可能性もあります。
そうなってしまっては、もはやメモの意味がありませんよね。
手書きメモをコピー・共有する機会はあまりないかもしれませんが、手書きメモをする上で気にかけておくべきデメリットです。
長期の保存には向いていない。
なにかを思いついたとき、小さなメモにとってどっかにやってしまったことはありませんか?
私はしょっちゅうやっていました…しかも書いた時点で満足してしまいその後の処理を忘れてしまうことまでありました…
手書きのメモということは、物理的にこの世に存在するものですよね。
つまり、メモが手元から無くなってしまうかもしれない、ということを忘れてはいけません。
そうでなくてもインクが消えたり、濡れてにじんでしまったり、読めなくなってしまうこともあり得ます。
長期間保存したいなら、書く段階で保存することを考えておくべきです。
たとえばパソコンにスキャンすることで、半永久的に保存することが可能です。
手書きのメモなのにパソコンを使っては本末転倒だと思うかもしれませんが、本当に残すべき内容ならその手間を惜しんではいけません。
手書きメモの寿命は儚(はかな)いものなのだと覚えておいてくださいね。
メモは手書きとアプリ、目的にあわせてどっちか決めよう
メモを手書きするにはメリットもありますが、デメリットもあります。
それはパソコンやスマホのアプリでメモをとる場合でも同じことです。
メモを取る状況に合わせて手書きとアプリを使い分けるのが、上手なメモの取り方ではないでしょうか。
手書きがいいかアプリがいいか、その判断基準についてまとめました。
手書きのメモを使った方がいいとき
たとえばその日のお使いや職場での伝言など、短時間で達成できる目的の場合は手書きメモが最適です。
難しいことを考えず、必要なことを頭でまとめてささっと書き出すという使い方です。
こういったメモは長期間残す必要がない場合、というのにも当てはまります。
また、手書きメモには思考の整理や脳の活性化などの効果があります。
なので考えや意見を整理してまとめたり、そこから新しい考えを得る場合には手書きメモがおすすめです。
とくに新しい発想が欲しいときには、いつもと違う筆記具を使ったり違う書き方をしてみたりなど、普段とはなにかを変えてみるのがおすすめです。
こういった小さな挑戦がクリエイティブな作業につながっていくからです。
私はメモの題字部分の装飾を変えて気分転換を行ったりしていました。
そこから意外な組み合わせがみつかったり、自分の好みに改めて気づけたりと普段とは異なる目線を得ることもできました。
もしなにかに詰まっているときには、手書きメモで問題点を箇条書きするところから始めてみるのをおすすめします。
アプリを使ったメモを残した方がいいとき
何かに挑戦したあと、何をどうしたらどんな結果になったのかなど、後から確認する必要があるなら電子化するのがおすすめです。
データとして存在すればアプリの検索機能を使うことで、目的の情報をピックアップして確認することができます。
作ったデータをシェアすればまとめた情報を簡単に共有することができます。
コピー&ペーストも簡単に行えるので、共有することを考えるならスマホやパソコンでまとめるのがおすすめです。
また状況にあわせてメモの内容を書き換える必要がある場合はアプリを使ったメモの出番です。
複数のデータにわけておけば同じ形式で一部だけ変更するといったことも可能です。
また、長い間情報を残しておきたいならスマホやパソコンを使ってメモを電子化しておきましょう。
さらにバックアップをとって複数の場所にデータを残しておけば簡単には消えません。
絶対失くせないようなメモならスマホやパソコンの方が安心できますね。
それぞれ状況や情報にあわせて手書きとアプリを使い分けていきましょう。
まとめ
- 手書きでメモをとると、書いた内容を覚えておきやすい。
- 手書きでメモをとることは脳の活性化につながる。
- 考えをまとめる効果があるのは手書きでメモをとったとき。
- 手書きメモには検索や共有、長期保存ができないというデメリットもある。
- 状況にあわせて手書きとアプリのメモを効果的に使い分けよう。
様々なメモをとってきた私からすると、手書きのメモにもアプリを使ったメモにも双方ともにメリット・デメリットがあります。
その中でもメモを手書きした場合に得られる効果はアプリを使ったメモよりはるかに大きいものです。
もしあなたが手書きメモの効果に興味があれば、ぜひとも1度試してみることをおすすめします。
メモを書く紙と筆記具さえあればいつでも始められます。ぜひ様々な効果を実感してくださいね。
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