カステラのザラメはなぜ必要?会話のネタにもなる謎と秘密まとめ

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カステラ。それはしっとりふわふわでほんのり甘くて食べるとなんとなく幸せになる、えもいわれぬお菓子のことです。

私はカステラが大好きです。大好きすぎて、ある日気になってしまいました。

なぜ、カステラにザラメを使おうと思ったんだろうか、と。

あのジャリッとしたザラメの食感、圧倒的な甘さは私としては大歓迎です。

でも、なぜ大半のカステラにはザラメがついているのでしょう?

ひとつ疑問に思うと他のことも気になってきました。

なぜカステラの底には食べられない紙がついているのでしょう。

なぜスポンジケーキみたいなカステラは和菓子扱いなのでしょう。

あなたもだんだん気になってきたのではないでしょうか?

この記事ではカステラに潜む「なぜ」を解明していきます。

あなたも知っていると、誰かとの話のネタになるかも?!

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カステラのザラメがなぜいるのか、基本情報から考える

カステラの「なぜ」の話の前に、まずはカステラとは何かを確認しましょう。

カステラは室町時代の長崎・出島で生まれたと言われています。

卵と小麦粉、砂糖をしっとりと焼き上げたこのお菓子、しっとりふわふわでとてもおいしいですよね。

改めてこのカステラについて考えていると、疑問に思うことがたくさんでてきました。

なぜカステラにはザラメがついているの?

なぜカステラの底には紙がついているんだろう。

なぜカステラは和菓子扱いなのかしら。

あなたはこの答えがわかりましたか?

知っていたあなたも、なんでだろうと思ったあなたも、ぜひ確認していってください。

なぜカステラにはザラメがついているのか

カステラの特徴ともいえるザラメ、「長崎カステラ」と呼ばれるものには必ずザラメがついています。

これはカステラが生まれた当時の事情に由来します。

カステラは長崎で作られて、朝廷のある京都や江戸すなわち東京まで献上されていました。

当時はクール便なんてないうえに、船や徒歩で運ぶので何日もかかります。

途中で傷んでしまわないように、なんとか工夫する必要があったんです。

ここでポイントになるのが砂糖なんです。当時の出島では、外国から貿易で砂糖を買っていたんです。

その量は全国で使う白砂糖・氷砂糖のほぼ全てだったそう。

もちろん貿易で手に入れた砂糖は江戸や京都など全国に運ばれていたのですが、長崎にも大量に流通していたんですね。

砂糖は糖度が高いおかげで、菌が繁殖しづらい環境を作ることが出来ます。

そしてザラメは砂糖の一種。つまりカステラについているザラメは、防腐剤として長持ちさせるために使われたが始まりだったんです。

それだけでなく、砂糖には保水効果もあります。カステラのザラメはしっとり感を長持ちさせる効果もありました。

だから素早く運べるようになった現代でもカステラにはザラメが使われているわけなんです。

ザラメには防腐剤と保水、2つの効果があるんだね。

なぜカステラの底には紙がついているのか

カステラといえばザラメ、と同じくらい印象に残るのが底にくっついている紙ではないでしょうか。

正直、あの紙って邪魔ですよね。いちいちはがすのに手は汚れるし、生地が紙に残ってしまうのももったいないし…

でもなぜかカステラには紙がついてるんですよね。

どうしてカステラには紙がついているんでしょうか?

これはカステラの作り方が理由です。カステラは卵、小麦粉、砂糖の他に牛乳などを混ぜて作られています。

焼き上げる前の生地はとってもゆるく柔らかいんです。

どれくらい柔らかいかというと、そのまま型に流し込むと隙間から漏れ出てくるくらいだとか。

型の中に紙を仕込むことによって、生地が漏れるのを防いだわけです。

焼きあがったカステラも柔らかいため傷がつきやすいのですが、それも紙が守ってくれます。

焼く前から焼いた後まで、カステラづくりにはあの紙が欠かせないものだったんだな。

なぜカステラは和菓子扱いなのか。

カステラはポルトガルの影響を受けてはいますが、日本独自の発展を遂げて完成しました。

二度焼きしたとても固い焼き菓子『ビスコチョ』や、パンのような焼き菓子『パン・デ・ロー』を元にしているのではないかと言われています。

ですがどちらも現在のカステラとは違っていて、別物なのです。

慣れない南蛮菓子を日本人の口に合うようにおいしく変わったものがカステラなんですね。

名前の由来もカスティーリャ王国をポルトガル語で発音した「カステラ」だと考えられています。

つまり日本で生まれ日本で育ったのでれっきとした和菓子なんです。

余談ですが、カステラを漢字で表すと以下のようになります。

カステラを漢字で表すと?

家主貞良、加須底羅、春庭餹、粕貞羅、角寿鉄異老、卵糖

ほとんど当て字ですね。当時書かれた書物に残されていたそうです。

ただし卵糖だけは少し違って、夏目漱石が創作したものなんです。

確かに卵と砂糖をまぜて作ったカステラには意味がぴったりですね。

難読漢字として出されることもある卵糖ですが実際にはあまり使われていません。

夏目漱石が文中で使った卵糖はカステラという読みがなこそふられているものの、スポンジケーキを指していたという説が有力だからです。

とはいえ他の当て字も無理やりつけたように見えてしまいます。

なんだかんだ、カステラとカタカナで書くのが一番しっくりくきました。

カステラのザラメが溶けるってどういうこと!?

上で伝えたように、カステラの中でも長崎カステラにはザラメが必ず入っています。

私はカステラに入っているザラメも大好きなので、カステラを買ってザラメがついてないととてもがっかりしてしまいます…

もともとザラメが入っていないカステラならともかく、入っているはずのものにもザラメがないときがあるのはなぜでしょうか?

それはザラメが溶けるものだからです。気温や湿度などの影響でザラメが溶けてなくなってしまうことがあるんです。

ザラメが溶けることでカステラのしっとり感を守ってくれています。

なのでもしもカステラからザラメがなくなってしまっていたら、カステラを守ってもらったんだと考えましょう。

ちなみに、カステラのザラメは後入れではありません。生地にザラメをいれて混ぜて焼いています。

それが溶けることなく底にたまったものが私たちのいうカステラについているザラメになるんです。

溶けたザラメはカステラにコクを出し、残ったザラメはカステラに食感を加えます。

熟練のカステラ職人じゃないとザラメをうまく残すのは難しいんだとか。

カステラのザラメが職人技の結晶だと知って、私はカステラがより好きになりました。

カステラの作り方を編み出して、伝えて続けてくれたカステラ職人の方々に感謝の気持ちでいっぱいです。

カステラにザラメはいらないという反対意見も

私はカステラもザラメも大好きです!とここまで語ってきましたが、そうでない方がいるのもわかっています。

カステラは好きだけどザラメはいらないという意見について調べてみました。

カステラのふわふわ食感を楽しみたいから固いザラメは邪魔だよ!

ザラメを噛むと砂を噛んでる気持ちになるからそもそも好きじゃないです。

地元のカステラにはザラメなんてなかった。だからザラメは余計なものに感じてしまうなぁ。

ふわふわもっちりが好きなのは日本の国民性だそうです。

そう考えればザラメが邪魔でいらない、という意見があるのも納得ですよね。

不思議に感じたのはザラメの有無に地域差があるということ。

カステラ発祥の地である長崎ではカステラにはザラメが欠かせず、濃厚でしっとりとして卵の味も感じられる濃厚な味わいのものが多いんです。

カステラが生まれた当時の砂糖はとても高価なものでした。

そんな砂糖をたくさん使ったカステラはそれだけ贅沢な品であるという名残もあるそうです。

一方、東京のカステラはザラメは少量、味わいもあっさりする傾向にあります。

パンに近いと評している人もいて、原形と言われているお菓子に戻ってきているようで興味深いですね。

さらに東海地方ではそもそも完成形にザラメが残っていないこともままあるようです。

ずっとザラメがないカステラに慣れ親しんでいたのなら、ザラメがいらないという意見にも納得ですね。

ザラメだけでこれだけ違いが出るなら、カステラの他の部分にも地域差があるかもしれません。

いろんな地域のカステラを集めて食べ比べをしてみても面白そうですね。

まとめ

  • カステラが生まれた当初、ザラメは防腐剤の役割を果たしていた。
  • ザラメはカステラのしっとり感の維持にも役立っている。
  • カステラの紙は柔らかで傷つきやすいカステラを守るためのものである。
  • カステラはポーランドの影響を受け、日本で進化した和菓子だ。
  • ザラメがはいっているはずのカステラでも気温や環境のせいでザラメが解けてしまうことがある。

この記事ではカステラにまつわるいろいろな疑問や情報についてお伝えしました。

あなたも知らない話があったのではないでしょうか?

興味深く思ったことがあれば、ぜひカステラを使ったお茶の席なんかで会話のネタにしてみてください。

カステラあるあるやお互いの違いについて盛り上がれるかもしれませんよ!

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