あなたは、災害時に備えて、またアウトドアを楽しむ目的でカセットコンロとガスを備蓄していますか?
実はその備蓄しているカセットコンロとガスには使用期限があるのです。
カセットコンロとガスは、使用しなければ劣化しないと思っているそこのあなた、悲しいですが劣化します!
使用期限があることを知ったとき、無駄に備蓄したことで期限が切れているガスを見つけて、もったいないことをしてしまったとショックでした。
あなたには私と同じ失敗を繰り返してほしくない!正しい扱い方を知って、本当に必要な量を備蓄してほしいと思っています。
しかし、なるべく無駄のない生活を心がけたいですよね。
この機会に使用期限をチェックし、正しい扱い方を確認して、安全に使用しましょう!
この記事を読んで、防災意識も高めていきましょう。
カセットコンロのガスには期限がある
私はつい最近まで、期限について全く知りませんでした。
これを読んでくださるあなたは、防災意識が高く、日頃から防災備蓄に気を使っていると思います。
あなたは、カセットコンロのガスに期限があることを知っていましたか。
ガスの使用期限
カセットコンロのガスには期限があり、使用可能とされるのは製造から6~7年とされています。
カセットコンロのガスの寿命は中身のガスではなく、劣化の早いゴムパッキン部分などガスをふさいでいる部分で決まります。
ゴムパッキン部分は外から見えないため、どの程度劣化が進んでいるかの特定が難しいですよね。
ガスそのものには寿命がなく、ガスの容器の構造が寿命を決めるということは、期限内に使い切ることは大前提で、正しく保管することも大切です。
この記事は以下より、ガスが充填(じゅうてん)されている容器を、ガスボンベと表記します。
ガスボンベが劣化すると、ガス漏れで引火、爆発などのおそれがあります。
保管状態によってサビていたりすると、使用期限内であっても使うのは危険です。
ガスボンベ全体がサビているものは、ガスが漏れることもあり大変危険だからです。
ガスの期限の確認方法
平成25年10月からカセットコンロのガスの製造年月日の表示が統一されました。
統一後に製造されたガスボンベの缶底に「20220202」などと数字が印字されています。
これは2022年2月2日に製造されたことを表しています。
統一前のガスボンベは、メーカーごとに製造年月日の表示方法が異なっているため、注意して確認しましょう。
製造から7年以内であれば使用できると考えられますので、缶底の製造日から確認しましょう。
6年~7年経過したガスボンベは缶の状態を見て判断し、使用は自己責任のため、心配なら捨てることも考えましょう。
後に、捨て方についてもご紹介しますので、期限が切れたガスボンベを備蓄していても大丈夫です!ぜひ、参考にしてください。
カセットコンロにも使用期限がある!
ガスボンベだけでなく、カセットコンロの使用期限も約10年とされています。
使用しなくても、カセットコンロには経年劣化する部品があり、これはカセットコンロとガスボンベの接続部分である「Oリング」と呼ばれる部品です。
部品が劣化すると火災など事故を起こす危険性があり、業界全体で、10年で買い替えることをおすすめしています。
カセットコンロの製造年月は、本体のステッカーで確認ができます。
カセットコンロは使用しなくても経年劣化してしまうのは驚きました。
私はオール電化の自宅に住んでおり、カセットコンロとガスボンベを防災備蓄しています。
父から新築祝いにプレゼントしてもらった、「イワタニ」のとてもスタイリッシュなカセットコンロです。
かっこいい箱に入ったカセットコンロはキッチンに飾ってあり、一度も使用していませんでした。
経年劣化してしまうことを知ったときに、こんな気持ちになりました。
せっかくプレゼントしてもらったのに、未使用のまま使用期限がせまっているなんてショック
我が家のカセットコンロは製造年月からあと4年使用できます。
期限を知ってから、カセットコンロを活用しています。
カセットコンロとガスの正しい使用方法
カセットコンロとガスに期限があることを知り、私は正しい使用方法も知らないことに気づきました。
キャンプやバーベキューなど、アウトドアなイベントを楽しんでいる方ならご存じかと思いますが、防災備蓄しているだけの私は、使ったことがなかったのです。
実際に使用方法を知っていなければ、いざというときに焦ってしまいます。
ここでは、正しい使用方法をまとめてご紹介します。
カセットコンロとガスボンベは同じメーカーのものを使用する
異なるメーカーだとガス漏れや火災の原因になることがあります。
ガスボンベは正しくセットする
ガス漏れや火災の原因になることがありますので危険です。
IH調理器の上で使用しない
IH調理器の電源が入ってしまった場合、カセットボンベが熱されて爆発する危険があります。
家具・壁・カーテンから15cm以上話して使用する
引火しやすいもの、可燃物、熱を遮るようなものから離して使いましょう。
テント内、自動車内で使用しない
一酸化炭素中毒や酸欠になる危険があるため、屋内で使用するときは換気に注意しましょう。
カセットコンロを覆うような大きな鍋などは使用しない
ガスボンベが過熱して爆発する危険があるため、鍋の大きさには注意しましょう。
カセットコンロのガスの保管方法を知ろう
カセットコンロのガスが使用期限内であっても、ガスボンベがサビていたり、変形していると使えないことがわかりました。
サビや変形を避けるためには適切に保管する必要があり、ここでは正しい保管方法をご紹介します。
保管は湿気のない場所でする
ガスボンベはスチール(鉄)で出来ているケースが多いので、湿気が多いとサビてしまいます。
サビるとガスボンベの一部が劣化し、バルブが取れてガス漏れする危険もあるので、サビないように保管しましょう。
直射日光のあたる場所は避ける
ガスボンベが直射日光にあたると、ガスボンベ内部のガスが膨張し、容器が破裂する危険があります。
爆発したガスボンベから漏れたガスが、近くの火に引火すると大事故に繋がる可能性もあるため注意しましょう。
気温変化の激しくない場所で保管する
冷房や暖房で1日の気温変化が激しい場所では、ガスボンベが結露したり水滴がつく可能性があり、サビてしまいます。
このサビを防ぐためにも、気温変化の激しい場所での保管は避けましょう。
外から圧力をかけるのはNG
ガスボンベを保管するときは、高い場所に置いて落下するような危険がある場所で保管しないようにしましょう。
落下したときに変形すると、使用できなくなってしまいます。
上に物を置いて圧力をかけないこと、乱暴に扱って投げたり、踏んだりしないことも注意しましょう。
外から圧力がかかりガスボンベが変形すると、ガス漏れの危険性があります。
カセットコンロの保管で気をつけること
使用期限が約10年とされるカセットコンロですが、正しく保管し、期限いっぱいまで大切に使いたいですよね。
そのために火気や直射日光を避け、40℃以下の湿気の少ない場所で保管しましょう。
使用後は、カセットコンロからガスボンベを外すことも忘れないようにしましょう。
カセットコンロは他の熱源(IH調理器、魚焼きグリルなど)の上や近くで保管しないようにしましょう。
カセットコンロ、ガスボンベは子どもの手の届くところには保管しない、これもしっかり守って、安全に保管できると安心ですね。
カセットコンロのガスの捨て方をご紹介
カセットコンロのガスに使用期限があることを知り、一番気になることが「捨て方」でした。
使用期限が切れてしまったガスボンベは適切に捨てる必要がありますが、ガスと聞くと「危険」と思ってしまうのは私だけでしょうか。
ガスそのものは人体に無害ですが、多量に吸引すると酸欠により窒息死する危険もあるので、故意の吸引はしないようにしましょう。
ここでは、捨て方の手順と安全に処理する方法をご紹介します。
カセットコンロのガスの抜き方
ガスが入った状態でガスボンベに穴をあけると、ガスが噴出して止まらなくなり危険です。
屋外の火のない風通しの良いところでガスを抜きましょう。
ガスボンベのキャップを外し、先端を下にして、先端をコンクリートなどの硬いところに押し付けるとガスが抜けていきます。
ガスがでなくなり、振って「サラサラ」という音がしなければ、ガスが抜けて空になっている合図です。
ベランダなどの囲まれた場所はガスがこもりやすく危険なため、屋外で行うようにしましょう。
カセットコンロのガスを捨てるときの注意点
製造から7年以上経過したもので、サビや変形などで使用できないものは正しく処分しましょう。
上記のガスの抜き方を参考にし、適切にガスを抜いてから捨てましょう。
中身が入ったまま捨てることは絶対にしないでください。
ごみ収集車内で押しつぶされて漏れたガスが原因で、火災が発生する事例もあるそうです。
あなたはごみの分別に苦手意識を持っていますか?
そんなあなたに私が普段実践していることをお伝えします。
自治体から配布されるごみの分別資料もありますが、よくわからないこともありますよね。
そんなとき、私はごみについて自治体に電話して、分別方法やごみの種類を聞きます。
過去に何度か電話で相談しましたが、優しく丁寧に対応していただくことが多かったです。
間違えてごみを出してしまったり、正しい方法で処理せず捨ててしまうと危険な場合もあります。
カセットコンロのガスだけでなく、ごみの捨て方はより気をつけていきましょう。
カセットコンロのガスには種類がある?!
カセットコンロに使うガスボンベは、JIS(日本工業規格)によって各部位の形状や寸法、ガスボンベ内のシステムが同じ規格になるように細かく決められています。
JIA(日本ガス機器検査協会)が認証しているので、ほぼ同じ形状で、形状による値段の違いはないと考えられます。
各メーカーが出しているガスボンベの値段が異なるのは、ガスの成分が違うからです。
ガスボンベの中身のLPガスの主成分はブタン、イソブタン、プロパンの3種類です。
ブタン | 寒い環境では火が付きなくくなり、コストが下がる |
イソブタン/プロパン | イソブタンが入ると寒くても火が付きやすくなり、コストも上がる 低温に強く、寒くても性能が落ちない性質がある |
寒冷地でも使用できるガスボンベはイソブタンが主成分で、より高価な物にはプロパンが混合され充填(じゅうてん)されています。
ガスが燃焼したときの温度・エネルギーはどのガスもほぼ同じですが、蒸気圧が異なります。
蒸気圧が高いと、ガスボンベの内側から外側に向かって、より強い力が働きます。
この状態でガスボンベを使用すると、単位時間あたりにガスボンベから吹き出してくるガスの量が多くなり、同じ時間で得られる火力が強力になります。
寒冷地仕様のガスボンベは、ガスの火力そのものが強いのではなく、ボンベから吹き出すガスの量が多いことから、ガスが早く空になります。
ガスボンベは、屋内用コンロで使われるCB缶(カセットガスボンベ)とキャンプなど屋外で使うことを想定したOD缶(アウトドア用ガスボンベ)があります。
オールシーズンで使えるパワーガスタイプや、容量の大きさが異なるサイズなど、使用する環境や時間にあわせて、適切な種類のガスを選ぶのが重要です。
CB缶は、気温が安定した環境で使うのに適していて、比較的安価で、手軽に入手できます。
OD缶は、アウトドアで使うのに適していて、火力を重視する人、寒い時期にキャンプをする人におすすめです。
しかし入手しずらく、直接買うにはホームセンターやアウトドア専門ショップへ行く必要があり、値段も高いです。
用途に合わせて使用しよう
ある程度寒くない環境の中で使用するのであれば、安価に入手できるCB缶が適しているでしょう。
火力やガスの消費量は、カセットコンロの能力で決まりますが、ガスボンベのガスの容量もJIS規格で決まっています。
メーカーや値段に違いがあっても、同じ成分のガスを、同じカセットコンロ、同じ火力で使えば、火力・燃焼時間は同じであると考えられます。
カセットコンロのガスに種類があることがわかると、適切な使用ができて無駄もなくなりますね。
まとめ
- カセットコンロのガスの使用期限は6~7年!
- カセットコンロの使用期限は約10年!
- サビや変形を防ぐため、湿度がなく、気温変化のない場所で保管しよう!
- 使用できないカセットコンロやガスは自治体のルールに従って捨てよう!
- カセットコンロのガスには種類があり、使用用途によって使い分けよう!
- 使用期限を意識し、正しく扱うことで、安心な防災備蓄ができる!
カセットコンロとガスは使用しなくても経年劣化してしまい、備蓄しているだけではもったいないことをお伝えしてきました。
この記事でご紹介した捨て方も参考にしてほしいですが、これからは捨てるではなく、期限を気にして定期的に使用し、使った分を買い足して備蓄しましょう。
定期的に使用すれば、カセットコンロとガスの動作確認もでき、使用方法を熟知しておくことで、いざというときも安心できるのでおすすめです。
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