喫茶店を開業したいあなたに質問です。顧客層の起床時間は何時を想定していますか?
朝は余裕を持って家を出たいから7時には起きてるよ!
ぎりぎりまで寝たいから8時過ぎまで寝ちゃってるかな…
休みの日はだらだらしたいから起きるのは10時くらいです。
朝の間に自分の時間をつくってるから、6時には起きるようにしてます。
いろんな時間、いろんなパターンが考えられますよね。
実はモーニングは多くのパターンの人に刺さるキラーコンテンツになる可能性が高いんです。
なので喫茶店を開業するならモーニングは絶対用意した方がいいとおすすめします。
この記事では喫茶店の開業をしたいあなたに向けて、モーニングの必要性と成功談・失敗談をご紹介します。
これを参考に、ぜひあなただけの素敵なお店を作り上げてください。
喫茶店開業時にモーニングを用意した方がいい理由
喫茶店を開業するときにモーニングを用意した方がいい理由を3つご紹介します。
それぞれの理由についても詳しく確認していきましょう。
モーニング需要の高まりについて
「朝活」という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。これは文字通り、朝の時間帯の活動を指します。
通常の活動よりもさらに早い時間を使って、運動や勉強などの活動を行うことです。
朝に日光を浴びることで体内時計をリセットすることができ、生活リズムが整います。
さらに日光をしっかり浴びることで「セロトニン」という物質が分泌され、精神が安定しだんだん前向きになっているように感じられると言われています。
つまり朝活をしている人は日光を浴びることを目的としている場合が多いんです。
そのために散歩やジョギングに出たり、早めに家をでて職場近くの喫茶店で勉強や仕事をしたり、外で活動をする人が多いんですね。
喫茶店で勉強や仕事をする、というのはまさにモーニングの出番というわけです。
とくに最近では時差出勤やリモートワークなど、定時に出勤する必要のない人も多く存在します。
そういった出勤時間が遅い人が朝食を食べたり、リモートワークの人が集中するために喫茶店を利用したり、これまでにない場面でもモーニングの需要が発生しています。
立地にあわせて戦略を練れば、モーニングは開業時の目玉のひとつにだってなれます。
それくらいモーニングは必要とされているんですね。
ちなみにセロトニンは咀嚼することでも分泌されます。こういった面からモーニングのおすすめを構築することも考えられますね。
モーニングはどんな立地でも来店が見込める
たとえばビジネス街なら、出勤前の会社員や待ち合わせ場所を求めているビジネスマン。
たとえば住宅地なら、散歩中の休憩を求める高齢者や子供を見送ったあとの主婦。
たとえば商店街なら、お店巡り中に一息つく場所を求める買い物客。
たとえば大学や専門学校の近くなら、授業の空きコマに軽食を食べたい学生。
どんな場所でも人通りがあればその人たちが顧客です。
それぞれの需要にあわせたPRで来店が見込めるというわけです。
とくに自分で朝食を作るのがつらいという層にとって、モーニングはとても魅力的に映りますよ。
モーニングはリピーターがつきやすい
モーニングを利用するお客さまの大半は、ルーティンの中でモーニングを利用しています。
もしお客さまがあなたの喫茶店のモーニングを気に入ってくれたならどうなるでしょう?
朝の散歩をするときの定番や週に1度のお楽しみ、さらには通勤前の毎日の活動の場として、どんどんリピーターとして来てくれることになります。
また、モーニングの顧客層は他の時間帯に来店しやすいというのも特徴。
ランチや休憩時間などの選択肢にあがれば、それだけ来店の可能性があがるというわけです。
来店へのきっかけの種をまくという意味でもモーニングは有用なんです。
だからこそ開業時からモーニングに備えておきたいというわけなんですね。
喫茶店の開業準備時点でできるモーニングの独自性追及
喫茶店のモーニングといえば、一番に目を引くのがメニューですよね。
どこにでもあるようなモーニングじゃだめだ!
そんなこと言われても、どういうメニューがいいんだろう?
先人の成功した経験によると、あなたの喫茶店独自の要素が含まれたメニューがいいようです。
たとえば、次のようなモーニングはいかがでしょうか?
- メニュー内容にこだわりを出す
- メニューの選択肢を増やして充実させる
- 写真にとりたくなるような見た目
- 他にはない独創的なメニュー
どんな成功体験があるのか、詳しくご紹介していきますね。
メニュー内容にこだわりを出す
メニューにこだわりを出す、というのは簡単にいうと『あなたの喫茶店の一番の強みを発揮する』ということ。
開業の準備をしている今なら特に、あなたのお店でお客さまにおすすめしたいポイントが定まっているのではないでしょうか?
地元でとれた食材やお皿を使ってメニューを組み立てました。パンフレットを使って紹介したところ、特に観光客のお客さまに喜んでいただけました。
うちのイチオシはデザート!モーニングにも選べるデザートをつけて「脳にも朝ごはんを」と売り出したら女性客だけでなく、ビジネスマンにも好評でした。
ふかふかのパンでも、淹れたてコーヒーでも、フレッシュサラダでも、あなたの強みを生かしたメニューというのが重要なんです。
新しく喫茶店を開業するということは、既存の喫茶店からお客さまを奪う必要があります。
さらに現在喫茶店を利用していない層に来店してもらわなければいけない、ということでもあります。
他の喫茶店よりもあなたのお店はここが魅力的だというところを見せつけていきましょう。
メニューの選択肢を増やして充実させる
メニューは種類が豊富な方が好ましいとされています。
選ぶことが煩わしいという方もいますが、自分好みのメニューを選べる方が一般的に満足度があがるからです。
といっても、複数の料理を用意しておくのは得策ではありません。
選ばれなかった料理の準備は無駄になるし、なにより提供に手間がかかります。
「他のメニューと同じ材料を使って見た目を変える」というのがポイントです。
たとえば食パンと玉子という材料を想定しましょう。
トーストとスクランブルエッグ、2つをあわせてフレンチトースト、玉子サンドなど同じ材料でバリエーションをだせますよね。
もっとシンプルにスクランブルエッグにするかゆで卵にするか、といった選択肢でも構いません。
余ったゆで卵はサラダに添えたりタルタルソースに流用することで、廃棄率も下げられます。
また、メニューに値段差をつけて、どんどんオプションを足していく方式もあります。
基本のトーストと玉子、ドリンクに追加料金でサラダ、チーズを追加する。
追加料金を払えばトーストがピザトーストにボリュームアップする。
このように、+αをつけるのならいろいろなパターンが考えられるはず。
開業準備段階の今だからこそ、じっくり考えてモーニングも充実させていきましょう。
写真にとりたくなるような見た目
どんなにおいしいメニューでも、まずは食べてもらえなければ何も伝わりません。
お客さまに足を運んでもらうために必要なのが宣伝、さらに現代ではSNSの活用が必須ともいえます。
来てくれたお客さまが写真をとってSNSにアップしてくれるだけで立派な宣伝になります。
それを自分でも見たい!撮りたい!となればしめたもの。好循環が生まれますよね。
ただし味やサービスがよくないと逆効果に終わってしまいますので、そこはご注意ください。
他にはない独創的なメニュー
メニューにこだわりを出す、とも似ていますがこちらの方がもっと自由です。
あなたの喫茶店にしかないオリジナルの構成というのは意外とウケるものなんです。
朝からディナーを、というテーマでコース料理を提供しています。料理ごとに飲み物にまでこだわったところ、いつもと違う客層の方もご来店くださいました。
健康に気を使ったヘルシーメニュー、でもがっつり食べたい!をモットーに朝定食を提供しています。他ではみかけないおにぎりに高評価をいただいています。
東海地方ではもともとモーニングの習慣が強いため、カレーやうどんを提供する店もあるとか。
あなた独自の発想でモーニングを提供できればそれはあなたのお店にしかない魅力になりますよ。
喫茶店開業前から気をつけたい!モーニング失敗談3選
ここまで成功談をご紹介してきました。しかし世の中、残念ながらうまい話ばかりではありません。
失敗から学ぶべき点は多くあります。それは自分の失敗だけでなく、他人の失敗でも同じこと。
ぶっちゃけた話、他の人の失敗談って気になりませんか?
ここからはなかなか聞けない「喫茶店を開業して失敗した話」をお伝えします。
ぜひ参考にして、あなたの開業に生かしてくださいね。
とりあえず平均的なモーニングを用意したお店
とりあえず喫茶店といえばモーニング、ということで大手チェーンにあわせて、トーストとドリンクのメニューを用意しました。
ですがモーニングの来店は数人あればいい方。仕込みの方がコストがかかると感じやめてしまい、最終的に廃業しました。
これ、喫茶店廃業の典型的パターンだったりします。
既存のお店より魅力を感じられないなら、新しいお店にお客さまが挑戦することはないんです。
特にモーニングの時間帯は、時間に追われているからこそとてもシビア。
他のお店と同じような内容・料金の新しいお店に行ってみる、なんて余裕はありません。
既存のお店の方が便利な場所にあって使い勝手もわかっているからです。
「どうしてもあなたのお店じゃないといけない」という魅力が必要だというのがよくわかりますね。
モーニング独自メニューの数が読み切れず、廃棄率が下がらない
モーニングだけの特別メニューとして、新鮮なフルーツサラダとスムージーを提供していました。少し原価はかさむものの、女性客に好評だったんです。
ですが絶対に切らせないと多めに用意していたため、天候の都合などで客足がないと全て廃棄に…
こういった負債が積もり積もって、最終的にこのお店は廃業になってしまいました。
モーニングの独自性を「新鮮なフルーツ」と銘打ち、さらにはモーニングメニューにしかださないというのが失敗の始まりです。
特に喫茶店は原価をできるだけ安く抑えて、利益をださなければいけません。
材料費は売上高の30%ほどが目安と言われています。
これを下回るようにしないと経営がどんどん厳しくなってしまいます。
廃棄が出るというのは、経営を悪化させる最悪の結果といっても過言ではないのです。
だからこそ、余った材料は他の方法で使えるような工夫が必要だということなんですね。
これは開業時点でぜひ気をつけておきたいところです。
よかれと思ったメニューがお店の雰囲気を壊していた
朝食をしっかり食べようという考えのもと、厚切りトーストから始まる量の多いメニューを用意していました。とても評判がよかったのですが…
本来のコンセプトは落ち着いた空間でエレガントなひと時を提供するもの。メイン顧客層の来店に繋がることはありませんでした。
安価でたくさん食べられるとあれば、食事をする側にとっては嬉しいことですよね。
ですがこのパターンでは、サービスのし過ぎでこのお店独自の魅力が「本来届けたい層」に届かなかったんです。
むしろメインではない層の来店がメイン顧客層の足を遠ざけていたこともあったようです。
結果としてランチ・ディナーの客足が伸びなかったんですね。
このように無理をしてお店のコンセプトから離れたモーニングはあまり効果があるとはいえません。
お店の雰囲気を壊さないように、無理をしないように準備していきたいものです。
まとめ
- 喫茶店を開業するならモーニングは用意したほうがいい。
- モーニングはリピーターがつきやすい。
- モーニングのメニューは独自性にこだわる。
- 喫茶店にはそのお店でないといけない魅力が必要。
- 廃棄率やコンセプトには開業前から気にかける。
喫茶店の開業時からモーニングを見据えたほうがいい理由について詳しくお伝えしました。
せっかく喫茶店を始めるなら、末永く続けられるいいお店にしたいですよね。
ぜひモーニングを役立てて、あなたのお店を盛り上げていってくださいね。
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