子供の長い夏休み、家の中だけでは退屈になり、暑い中、しぶしぶ公園に連れていくこともありますよね。
そんな時、危険なのが、夏の日差しで熱くなった滑り台や、遊具の金具(かなぐ)でやけどをしてしまうことです。
夏の滑り台は、熱せられた鉄板のように熱くなっています。
目を離した隙に子供が、うっかり熱くなった滑り台を滑ってしまい、取り返しのつかない事故に繋(つな)がる危険もあります。
滑り台の他にも、思わぬ危険が潜(ひそ)んでいる夏の外遊び。
危険な箇所や、事故事例、万が一やけどをしてしまった時の対処法、やけどを防ぐポイントもご紹介します。
滑り台は夏に高温となり危険!
夏の暑い日は、一歩外に出るだけで汗がにじみ出てくる程、気温が高い日が続くこともあります。
そんな中でも、子供は外遊びが大好きで、元気があり余っていますよね。
私も、子供が夏休みに入ると、毎日水場へ連れていくことも難しく、つい近所の公園で済ましてしまうこともよくあります。
しかし、夏の公園で注意したいのは、直射日光で熱々になった滑り台です。
外気温ですら30℃を超えている時に、鉄で出来た滑り台の表面は、一体何度ぐらいになっているのでしょう?
調べてみたところ、外気温が30℃前後での滑り台の表面は、なんと50℃~70℃にもなるのだそうです!
これはだいたい、よそったばかりの、みそ汁と同じくらいなので、大変危険ですね。
では一体何℃のものに、どのくらいの時間触れていると、やけど状態になってしまうのでしょうか?
やけどをしてしまう温度と時間
やけどをするなんて聞くと、熱湯や熱せられたフライパンなど、熱々の物を想像してしまいませんか。
実は60℃に5秒、70℃なら1秒触れていただけでも、やけどしてしまう危険性があるのです。
44℃であっても3時間程度で低温やけど状態になってしまいます。
そして、上記は大人の記録となりますので、子供であれば、さらに時間は短縮されます。
子供の皮膚は薄く、皮膚の奥まですぐに熱が伝わってしまうことや、皮膚の面積も狭いため、重症化しやすいのも危険なポイントです。
さらに滑り台の場合、表面との摩擦や、滑り始めると、降りるまで皮膚と接していることになるので、特に危険と言えます。
もし自分の子供が、滑ってしまったら…と思うと、想像するだけで、ゾッとしますよね。
いろんなところに、やけどの危険性があるうえ、熱中症の危険もあるため、夏場、公園に行く際は、子供の様子をこまめにチェックすることが大切です。
滑り台や夏に熱くなる意外な場所
実は滑り台以外にも、公園や家のまわりにある身近なものが、夏は高温となることにより、危険な場所と化(か)している可能性があるのです。
大人も暑さに気を取られているため、子供の泣き声で初めて事態に気が付く、ということもあり得ます。
大ケガになってしまわないよう、少し頭に入れておきましょう。
遊具の金具(かなぐ)
滑り台がとても危険なことは分かりましたが、滑り台の他にも、夏の公園には危険な場所がまだまだ、あります。
シーソー、ブランコ、鉄棒、ジャングルジムなどには、全て鉄製の金具が使われています。
これらもすべて真夏は60℃近くになっていますので、当然触れるとやけどにつながってしまいますね。
もう一つ、意外と見落としがちな場所は、砂場の砂で、なんと70℃近くにもなります。
これは触れた瞬間にやけどをしてしまうレベルです。
私の子供も、すぐに手で触れようとしてしまうので、日陰になっていない限りは近付かせないようにしたいと思います。
休憩で座らせるベンチの、釘などにも注意が必要ですね。
また、近くに止めてある車も、ボンネットで目玉焼きが作れるぐらいに、熱くなっているので、うっかり触らせてしまわないよう、注意しましょう。
機械式駐車場の床
子供を車に乗せて、出かけようと目を離した隙に、子供が転んでしまい、機械式駐車場の鉄製の床に手をつき、やけどしたケースもあります。
まさか、そんな場所で転んでしまうなんて、大人は予想もしていなかったのではないでしょうか?
私の家の近くには、機械式駐車場はありませんが、アスファルトやマンホールでも同じことが言えるので気を付けようと思います。
子供は、いろいろなことに興味が移り、注意力が低いことや、予測する力もまだ十分ではありません。
特に、まだ歩き始めたばかりの、小さな子供は、何度も転んでしまうので、夏の暑い日には屋内や水場など、涼しい場所で遊ばせた方が良いでしょう。
チャイルドシートの金具
事故もなく、遊び終えて車に戻った時にも、注意しなければいけないのが、チャイルドシートの金具です。
炎天下での車内は、50℃以上にもなっています。
熱が伝わりやすい金属は、さらに高い温度となっていますので、やけどの危険性は大いにあると言えますね。
そして、実は金属部分だけでなく、チャイルドシート自体も相当熱くなっているので、皮膚の薄い子供にとっては危険です。
対策としては、車を降りる前に、白いバスタオルでチャイルドシート全体を、覆(おお)っておくと少し熱くなるのを防ぐことが出来ます。
私も今まで、何も考えずにチャイルドシートに乗せてしまっていましたが、夏は車内にサンシェードと、白いタオルを常備しておこうと思います。
自転車のハンドルやサドル
小学生ぐらいになると、一人で友達の家に、自転車で遊びに行くことも増えますよね。
さすがに滑り台が、熱くなっている事には、気付く年齢ではあるかもしれませんが、まだまだ気は抜けません。
家の中で遊んでいるから、心配ないと思っていても、帰りに熱くなった、自転車のハンドルを握ってやけどしてしまうことも考えられます。
親が近くにいるときであれば、注意を促(うなが)せますが、成長の過程に合わせて自分で判断できるよう、しっかりと説明することも重要ですね。
滑り台などで夏にやけどしてしまった時の対処法!
子供は、大人の予想と全く違う動きをすることも、珍しくありません。
注意していても、夏の暑さでぼーっとしているうちに、子供が滑り台を滑ってしまい、やけどをしてしまうという状況も想像できます。
そんな時にも、慌(あわ)てず、落ち着いて対処するために、やけどの処置のしかたを知っておきましょう。
やけどの処置のしかた
まずはとにかく水で冷やしましょう。最低でも、10分~30分は冷やしておいたほうが良いです。
しっかり冷やすことで、やけどの進行を遅らせることが出来ますので、可能であれば1時間ぐらい冷やします。
滑り台でやけどした場合などは、衣服の上からやけどをしてしまうことが多いです。
その場合は、無理に衣服を引きはがすと、皮膚まで剥がれてしまう可能性があるため、脱がすことはせずそのまま冷やします。
流水は、患部(かんぶ)に直接かけるのではなく、少し上から、垂(た)らすようにかけると良いです。
水ぶくれになっていたり、範囲が広い場合は、出来るだけ早く、医療機関を受診しましょう。
やけどを防ぐには?
万が一やけどをしてしまった時の対処法は、分かりました。
でも、大切な子供の体に、出来るなら傷をつけたくないですよね。
まずは、夏に熱くなる危険な場所を把握(はあく)して、子供が触れてしまわないよう、注意を払うことが1つです。
やけどをしてしまいそうな、危険な場所を見つけたら、事前に大人が確認しておくのが良いですね。
滑り台も、一度触れてみて、熱くなければ滑らせる、というようにしていれば、大けがになることも防げます。
あとは、小さくてまだ分からないと思っても、【危険な場所に触れると、やけどをしてしまう】ということを、しっかりと言い聞かせましょう。
そうすることで、少しずつ、自分でも気を付けられるように、なっていきます。
よちよち歩きのお子様は、夏は公園や外遊びを控えることも1つです。
安全に遊べる夏の子連れスポット
夏の外遊びは、意外と危険が多いのね。
だけど、家ばかりだと、退屈して大変。
夏場は、公園に行けないとなると、一体どこで遊ばせれば良いの?と頭を抱えてしまう親も多いかもしれません。
子供が退屈すると、こちらも疲れてしまいますものね。
夏におすすめな、安全に遊べる場所を少しご紹介します。
①図書館
大人も涼しく快適ですし、市や自治体が管理している図書館であれば、キッズスペースが完備されているところも多いので、少しの間、時間をつぶせます。
お気に入りの本が見つかれば、借りて帰って、自宅で読むのもいいですね。
②児童館
市や自治体が管理している児童館であれば、無料で開放されているところも、結構ありますので、まずは家の近くにないか、市役所などで訪ねてみましょう。
歌や絵本の、読み聞かせをしてくれる施設もあるので、子供にとっても良い刺激になりますよ。
私の地域にも、いくつか児童館や子育て支援センターがありますが、家にない目新しいおもちゃも、たくさんあるので、退屈せずに遊んでくれて、とても助かっています。
③市民プール
大型プール施設などは、費用もかさみますが、市民プールなら、1回の料金もおさえられますね。
着替えなどの大変さを思うと、毎日とはいかないですが、私の子供は水遊び大好きなので、週に1,2度であれば連れて行ってもいいかなと思います。
行くときは、事前に子供用の浅いエリアなどがあるかどうか、調べてみるといいですね。
その他にも、公園の噴水エリアや、小さな川などであれば、そうやけどの心配もないので、しっかり見守りながら、遊ばせるのも良いですね。
裸足で道路に飛び出そうとしたり、マンホールや鉄製のフェンスなどには、くれぐれも、お気を付けください。
まとめ
- 滑り台は、夏場は、50℃~70℃ととても高温になっており、危険。
- 滑り台は摩擦や接触時間により、やけどになりやすい。
- 滑り台以外にも、夏の外遊びにはやけどの危険がたくさんある。
- やけどをしてしまった時は、水で十分に冷やし、出来るだけ早く医療機関に行く。
滑り台や、遊具などだけでなく、夏はバーベキューや花火などでも、やけどをしやすく、危険な場面がたくさんあります。
大人がしっかりと監視し、事故のないよう、楽しい夏を過ごしましょう。
コメント